コロナ禍の影響で1年延期となっていた善光寺ご開帳がいよいよ今年実施されます。期間は令和4年 4月3日(日)- 6月29日(水)となっており、感染対策を考慮しこれまでの善光寺ご開帳のご盛儀よりも期間を1ヶ月延長して開催されます。善光寺ご開帳の公式ウェブサイトでは、境内の混雑状況をウェブサイトでリアルタイム映像として発信する予定です。また、お朝時の法要の様子は毎日ライブ配信されますので、内容を事前にチェックすることができます。蜜を避けた日を選んでお参りの計画を立てることができるでしょう。
善光寺ご開帳とは?
そもそも善光寺ご開帳とはいったい何が行われるのでしょうか?多くのお寺が行っているご開帳とは、仏像を安置する仏堂などの扉を開き、拝観できるようにすることを指します。しかし善光寺の御本尊は秘仏とされているため開扉できません。そこで七年に一度御本尊と同じ姿をしている前立本尊を本堂に遷し(うつし)参拝者に公開することを善光寺ご開帳と言います。
前立本尊(まえだちほんぞん)とは御本尊と全く同じお姿に作られています。御本尊である一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい)は秘仏であるため住職も見ることが許されておらず、これまでの記録において尊容を拝まれた人はないとのことです。そんな秘仏の中の秘仏の前立本尊が今年公開されるとあっては、この機会にぜひお参りしておきたいものです。
いよいよ善光寺ご開帳! その前にある回向柱受入式とは?
善光寺ご開帳の予定は公式サイトに詳しく載っていますが、4月2日(土)に行われる前立本尊御遷座式の前には、回向柱受入式が3月27日(日)に開催されます。この回向柱とは前立御本尊の右手の金糸から続くとされており、これに触れることで参拝者は一光三尊阿弥陀如来とのご縁が結ばれ、極楽浄土できると言われています。功徳を得られるこの柱は本堂前に建立され、ご開帳が終了するまでこの場所にありますので、お参りの際には触れることができます。
善光寺は無宗派であるということでもよく知られており、どなたにでもお慈悲を分け与えてくれる阿弥陀如来様が祀られているということで、昔から多くの女性たちから人気のあるお寺でした。秘仏である御本尊とのご縁がつながると聞くと、しっかりとお参りし、ぜひとも回向柱に触っておきたいものです。
ご開帳期間中の拝観料
本堂内陣の拝観料は大人一人600円となっており、善光寺ご開帳の期間中は共通券(三堂・忠霊殿参拝券)が1,200円となります。お参りの際には時間に余裕を持って、是非とも本堂内陣まで入ってみてください。
七年に一度とされているご開帳ですが、新型コロナウウィルスの影響で昨年は開催が中止となりました。七年後の予定を今から立てるのは誰にとっても難しく、七年後の世界がどのようになっているのかも誰にもわかりません。今年予定が立てられそうであれば、ぜひこの機会に善光寺ご開帳にお参りされ、一光三尊阿弥陀如来様とのご縁をいただくことをおすすめします。