北向観音と善光寺は両参りするべき?正式なお参り方法とは?

七年に一度の善光寺ご開帳の年にあたる今年、善光寺にお参りを計画されている方は多いことでしょうが、その計画に北向観音をお参りするという計画も入れてみるのはいかがでしょう。善光寺は無宗派のお寺のため、特別な参拝方法などは設けられておらず、一生に一度お参りするだけで極楽浄土が叶うと言われています。しかしもっとも良いお参り方法は両参りであり、昔の人にとっては北向観音と善光寺、両方にお参りすることが一般的でありました。

 

1.北向観音と善光寺の両方をお詣りする理由

両参りする大きな理由はお祀りされている、善光寺のご本尊様と北向観音様のご利益に深い関わりがあります。北向観音の本坊寺院は天台宗別格本山の常楽寺となり、北向観音から歩いて8分ほどのところにあります。北向観音は名前の通り、観音様が北を向いた状態で建てられている珍しい観音様で、千手観音様を御本尊として祀られています。千手観音様は厄除け観音としても有名ですが、現世利益をもたらしてくれると観音様としても広く知られています。現世利益とは、今の人生に置いて生きているうちにご利益がいただけるというものです。金運アップ、仕事運アップ、恋愛成就など、生きているうちに成就させたいお願い事がある方や、ご利益をいただきたい方は、ぜひ北向観音様にお参りされることをおすすめします。

一方の善光寺は日本最古の仏像であるとされる一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい)をご本尊としてお祀りしており、一生に一度お参りするだけで阿弥陀如来様とのご縁が繋がり、極楽浄土が成就すると言われています。

つまり北向観音と善光寺の両参りをすることによって、今生きているこの現世でのご利益と、あの世でのご利益を同時にいただけるというわけなのです。両参りは義務ではありませんが、昔の人がどちらかだけをお参りすることを片参りと呼び、忌み嫌っていたということからやはり両参りをすることが正式なお参り方法であると考えられます。

 

北向観音と善光寺の位置関係は?

北向観音と善光寺は両参りが推奨されているので、どちらにも歩いて行ける距離にあるように思われるかもしれませんが、JR長野駅からすぐのところにある善光寺から北向観音までは約49キロほどの距離があります。車でも1時間半ほどかかり、電車では乗り換えなども含めて2時間ほど移動にかかります。移動時間も考慮し、お参りの計画を立てられることをおすすめします。どちらを先にお参りするのか?というのは特に決まっていませんので、お参りしやすい方から行くと良いでしょう。

北向観音は長野県の別所温泉街に位置していますので、同時に温泉を楽しむこともできます。信州最古の温泉と言われており、温泉好きの方はこちらで一泊するのも良いでしょう。また善光寺は長野駅近くにあり、周辺の門前町の雰囲気は見所も多いといえます。移動手段や、一緒にお参りされる方と一緒に楽しい計画を立て、ぜひ両参りを実現してみてください。