北向観音と善光寺の両参りなら宿坊で一泊、朝事にも参加!
北向観音と善光寺に両参りに興味がある人は宿坊体験も興味があるのではないでしょうか?
善光寺周辺には宿坊が39あり、それぞれに善光寺如来様に奉公している住職がいて、その参拝をしにやってくる人々にも仏様に仕えるのと同様の心で接待してくださるということです。それぞれの宿坊でいろんな雰囲気を持つ宿坊があるので、色々探してみるといいでしょう。本堂に至る仲見世通りの東西南北に広がって宿坊が立ち並んでいます。料金は一泊二食付きで9900円からになり、休日や連休などの時は1000円増になるそうです。だいたいが二人部屋で、お一人での宿泊も受け付けてもらえることもあるので、聞いてみた方がいいでしょう。
お食事は仏教の寺院としての伝統に基づき、肉魚卵などの動物性の食品や煩悩を呼ぶとされる刺激物であるネギ、にんにくなどを使用しない精進料理を出していただけます。献立は蒸し物だったり色々ありますが、団子のような椀ものは中にクルミや椎茸などの信州で取れるものを味噌で味つけたものをいれるなど、こっくりとした味わいがあるものが多いですし、胡麻豆腐や乳製品に変わって豆乳を使用した甘味などがあり、食品に制限があるとは思えないくらいのおいしさのようです。
宿坊はお風呂も宿泊している人たちと声を掛け合いながら、譲り合ってお風呂をいただきます。朝食も夕食も時間がきちんと決まっており、お部屋はそれぞれ障子のみで分けられていて、鍵などはありません。ホテルの宿泊とは勝手が違うかもしれませんが、せっかくの機会ですから仏教の世界に浸ってみるのも良い体験になることでしょう。ちなみに宿坊では昼食だけ食べられるところもあり、2000円ほどで食べることができます。
善光寺では、毎日多くの法要が行われていますが、その中で一般の人々も参列できるものにお朝事があります。善光寺自体は無宗派の寺院ですが、善光寺の中にある天台宗と浄土宗のそれぞれの寺院で行われる朝のお勤めのことをお朝事といいます。日の出とともにすべての僧侶が出揃った状態で始まる法要で、読経や念仏を唱えつつ、秘仏の御本尊戸帳が開かれたご朝事は本堂に漂う厳かな雰囲気にに圧倒されるのではないでしょうか。
そしてお朝事の参列をする場合には、「お数珠頂戴」も体験したいものです。お朝事の前後、お導師様が参道を往復する際に近づいた人々の頭に数珠で触れていただくと、功徳を授かるといわれています。ただし、昨今の状況によっては行われないこともあるので確認が必要になります。
ちなみにお朝事が始まる時間は季節により異なり、5時半から7時くらいになっています。お朝事は宿坊で申し込みや申し出が必要になるので、その時に時間などは聞いておくと良いでしょう。だいたい、善光寺の説明をしてくださる方がついてくれるのでいろんな説明を聴きながら新しい発見があるかもしれません。